NMN摂取量の目安は？効果を高める摂取方法や副作用についても紹介

近年、健康や美容への関心が高まる中で注目を集めているのが「NMN（ニコチンアミノドモヌクレオチド）」です。しかし、適切な摂取量や効果的な接種方法についてわからない方も多いでしょう。

この記事では、NMNの摂取量の目安や効果を高める摂取方法、おすすめのサプリメントについて詳しく解説します。

NMNの摂取量の目安

厚生労働省が定めるNMNの耐容上限量は「15歳以上の男性で300〜350mg、12歳以上の女性で250mg」とされています。

なお、重篤な副作用がないと考えられている最大摂取量は500mgです。慶應大学医学部による臨床研究で、健康な男性にNMNの経口投与を行い、摂取後の血液・尿検査を行ったところ、500㎎までの単回投与は安全であるとの結論が出ました。

水溶性の成分であるNMNは体内で過剰になった場合は尿として排出されるため、基本的に摂りすぎによる悪影響はないと考えられています。

ただし、摂取量は、個人の生活リズムや健康状態によっても異なります。

サプリメントを利用する際は、製品の推奨摂取量を守り、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。

参考文献：慶応義塾大学「世界初抗老化候補物質ＮＭＮを、ヒトに安全に投与できることが明らかに」

NMNを摂取する方法

NMNを摂取する方法はサプリメントだけではありません。
どんな方法があるのか詳しく解説します。

食事

NMNは自然界にも存在し、食品にも含まれています。特に含有量が多いとされている食品は以下の通りです。

枝豆
きゅうり
ブロッコリー
アボカド
トマト
キャベツ

これらの食品を日常的に摂取することでNMNを摂取できます。

ただし、1日に必要な摂取量150mgを摂取するためには、ブロッコリーだと約2,400房食べないといけない計算です。

食事からの摂取だけでは十分な量のNMNを摂ることは現実的ではありません。

他の摂取方法と組み合わせて、効率的に摂取するとよいでしょう。

サプリメント

NMNを摂取するなら、サプリメントによる経口摂取がおすすめです。

サプリメントは濃縮したNMNを含んでおり、必要量を簡単に摂取できます。

ただし、ネットで購入する際は、偽物や成分の薄いものに注意が必要です。

NMN配合量・酵母発酵法で製造されているか・GMPマークの有無などいくつかの基準をもとに選ぶことをおすすめします。以下の記事でNMNサプリメントの選び方について詳しく解説していますので、参考にしてください。

「本物のNMNサプリを選ぶには？選ぶポイントとおすすめの本物NMN製品を紹介」

点滴

美容クリニックなどでは、NMN成分を直接血管に注入する点滴療法も行われています。

点滴は、NMNの体内濃度を急速に上昇させられるため、即効性が期待できます。

しかし、ワシントン大学の今井眞一郎教授によると、NMNの体内濃度が急激に上昇すると、NAD＋（ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド）を破壊する危険性があることが報告されています。

高濃度のNMNを点滴で注入することによる危険性については、まだ十分な研究が行われていません。点滴によるNMN摂取を検討する際は、リスクと効果を十分に理解し、信頼できる医療機関で専門医の指導のもと行うことが大切です。

参考：日経BP Beyond Health「NMN、ブームへの警鐘」

点鼻薬　

NAD+点鼻薬を点鼻してNMNを摂取する方法もあります。

NMNを直接投与するのではなく、NAD+そのものをスプレーで鼻から投与する方法です。
点鼻薬による摂取は、消化管を経由せず直接体内に吸収されるため、効率的な摂取が期待できます。

期待される効果としては、認知機能の向上、記憶力の改善、エネルギーレベルの上昇です。

ただし、長期的な安全性や効果についてはさらなる研究が必要であるため、使用する際は専門家に相談することをおすすめします。

美容液　

最近の研究では、NMNを含む美容液の有用性にも注目されています。

慶応義塾大学薬学部服部研介氏の研究で、NMN水溶性を角質層に添付すると、細胞内のNMN量が100倍に増加し、NAD＋量も約4倍に増加するという報告があります。

この研究結果は、「NAD生合成の前駆体･ニコチンアミドモノヌクレオチド（NMN）のヒト皮膚表皮の分化に及ぼす影響」という論文で発表されており、NMNを経皮吸収することで、エイジングケアや肌の保湿・透明感アップ、シワやたるみの改善が期待できるものです。

参考：「NAD生合成の前駆体･ニコチン酸アミドモノヌクレオチド（NMN）のヒト皮膚表皮の分化に及ぼす影響”論文」

効果を高める摂取方法は？

NMNの効果を最大限に引き出すためには、効果的な摂取方法をとることが重要です。サプリメントと点滴で効果を高める摂取方法を紹介します。

サプリメントの場合

サプリメントでNMNを摂取する場合、適切な摂取量を飲み忘れなく定期的に摂取し続けることが大切です。

NMNの摂取に最適な時間は、個人の生活リズムや健康状態によって異なります。
自身の生活パターンや目的にあわせて、最適なタイミングを見つけましょう。

また、短期間で劇的な変化を期待するのではなく、長期的な継続が大切です。

点滴の場合

点滴によるNMN摂取は、速やかに体内に吸収されるためすぐに効果を感じやすいですが、効果は一時的です。そのため、定期的にクリニックに通うことで、有用性を継続できます。

サプリメントと併用したり、健康的な食事や適度な運動など、全体的な生活習慣の改善と併せて行うことで、より効率的にNMNの効果を実感できるでしょう。

ただし、前述のとおり点滴による摂取量には注意が必要なため、専門医による施術を受けることをおすすめします。サプリメントと併用する場合は必ず医師に相談し、適切な摂取量や方法を決めることが大切です。

NMN摂取による副作用の心配は？　　

NMNの摂取に関しては、現状では重大な危険性や副作用は報告されていません。

慶応義塾大学医学部の臨床試験結果によると、健康な男性に500mgまでの単回投与は安全であることが確認されています。

ただし、あくまでも短期的な安全性を示すものであり、長期的な摂取の影響にはさらなる研究が必要です。吐き気やめまい、頭痛などの症状が現れた場合は摂取を中止し、専門家に相談することをおすすめします。

参考文献：慶応義塾大学「世界初抗老化候補物質ＮＭＮを、ヒトに安全に投与できることが明らかに」

NMNを過剰摂取すると危険？

NMNは水溶性の成分であるため、体内で過剰になった場合は尿として排出されます。

基本的に摂りすぎによる悪影響はないと考えられています。

ただし、過剰摂取による吐き気や胃の不快感、頭痛、アナフィラキシーショックなどには注意が必要です。複数のNMN含有製品を同時使用する場合は、総摂取量が推奨範囲を超えないように注意しましょう。

NMNとは？

NMNは、「ニコチンアミドモノヌクレオチド（Nicotinamide Mononucleotide）」の略称です。

ビタミンB群に含まれる成分のひとつで、体内でNAD+（ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド）に変換される前駆体物質で、細胞のエネルギー代謝やシグナル伝達に不可欠な存在です。

NMNから生成されるNAD+が長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化するため、エイジングケアなど様々な役割が期待されています。

NMNを摂取によって加齢に伴うNAD+の減少を補うことで、さまざまな健康上のメリットが期待できます。

NMN摂取の効果

NMNの摂取には、さまざまな効果が期待されています。

代謝機能の促進効果
エイジングケア
免疫力の向上
筋肉の強化

それぞれについて詳しく解説します。

エイジングケア

前述の通り、NAD+は長寿遺伝子や若返り遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化する役割を持ちます。サーチュイン遺伝子は細胞代謝などの老化に関するプロセスを調整する働きを持つため、老化防止や若返りの有用性が期待できます。

NMNは体の内側からアンチエイジングを支えてくれる成分として、多くの研究者や美意識の高い人々から注目を集めています。

代謝機能の促進効果

NMNには、エネルギーの生産や脂肪燃焼を助ける働きがあります。

NAD+によって活性化したサーチュイン遺伝子が、細胞内のエネルギー代謝を活発にするためです。

NMNは、基礎代謝の向上、脂肪燃焼の促進、糖代謝の調整などさまざまな役割が期待できます。

免疫力の向上

NMNは免疫細胞に作用して活性化を促進します。その結果として免疫力の向上が期待できます。

T細胞の活性化によって、病原体を認識し排除する効果や、過剰な炎症反応を抑制し、適切な免疫応答を促すのです。ただし、免疫システムは複雑なため、総合的な健康管理と併せて行うことが大切です。

筋肉の強化

NMNを摂取することで筋肉の再構築を促進する遺伝子の働きが活性化したことが、近年の研究で確認されています。

NAD+レベルが上昇することで筋タンパク質の合成の促進や、筋肉細胞のエネルギー産生効率を高める効果が期待できます。

まとめ

本記事ではNMNの摂取量の目安について解説しました。

NMNを摂取する際は、推奨量の厳守と専門家への相談をおすすめします。

効率的に摂取するなら、サプリメントがおすすめです。

こちらで紹介したおすすめのサプリメントを、ぜひ参考にしてください。