禿げやすい人の特徴と禿げない人の共通点!原因や前兆、禿げないための対策も解説

2025.02.052025.02.05

「自分は禿げやすいか気になる」「将来禿げるか心配だ」という男性・女性に向けて、禿げやすい人の特徴と将来禿げやすい習慣と原因をはじめ、禿げる前兆と禿げやすい場所などを解説しています。

また、禿げない人の共通点から禿げないための対策方法や薄毛予防が行えるクリニックを男女別にご紹介しています。

禿げやすい血液型や髪質、男性ホルモンの関係など、禿げやすいか心配な人が抱えるよくある疑問についてもまとめているので、気になる方は参考にしてみてください。


禿げやすい人の特徴【男女共通】

男女共通のハゲやすい人

禿げやすい人は男性・女性共通で以下のような特徴が見られます。

  • 家族や親族に薄毛の人がいる
  • ストレスを溜め込みやすい
  • 完璧主義者または神経質
  • 運動をあまりしない、運動不足
  • 喫煙や飲酒を頻繁にする
  • 栄養バランスに偏りがある
  • 髪をしばる頻度が多い
  • 髪が長く、分け目がいつも同じ
  • 頭皮のベタつき、乾燥を感じる
  • パーマやカラーを繰り返している

これらの項目に当てはまる方は、将来的に禿げやすい傾向があると考えられます。
なぜこれらの項目が禿げやすい人の特徴になるのか、将来禿げやすい人が取っている習慣から頭が禿げてしまう原因を詳しく以下で説明します。

将来禿げやすい人の習慣は?頭が禿げる原因

将来禿げやすい人の習慣・原因

将来、禿げやすい人が取っている習慣としては、生活習慣の乱れや外的刺激による要因が考えられ、さらに薄毛になる原因には遺伝性や病的なものもあります。

以下では禿げやすい原因を詳しく説明していくので、薄毛になることを避けたい方はチェックしてみましょう!

禿げやすい原因には生活習慣や外的要因がある

禿げやすい原因には主に生活習慣や外的刺激が挙げられます。

生活習慣による禿げやすい原因
①偏った食生活で髪の毛に必要な栄養が不足している

食生活が偏っている人は、髪の毛にも影響を与えている可能性があります。
髪の毛は主にタンパク質でできていますが、脂質や炭水化物などを中心とした食生活を続けていると、栄養の偏りによって健康な髪が育ちにくくなり、抜け毛のリスクが高まります
そのため、栄養が偏った状態の食生活を続けていると将来薄毛になる可能性があるため、食事内容の改善が必要です。


②睡眠不足は毛髪の成長に関わる成長ホルモンの分泌を減少させる

睡眠は健康維持や美容において大切な役割があると言われていますが、髪の毛にとっても睡眠は大切です。
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、新陳代謝や修復などに関わっていますが、睡眠不足になると成長ホルモンの分泌が減少し、毛髪の成長が十分に行われなくなる可能性があります。
睡眠不足が続くことで、毛髪の成長や頭皮のダメージ修復などが間に合わなくなり、将来的に薄毛に繋がる恐れがあるため、睡眠時間の確保が必要です。

寝不足は薄毛になる原因にも
③喫煙やアルコールの過剰摂取で毛髪の成長が阻害される

タバコやアルコールの過剰な摂取も毛髪の成長を阻害する原因となります。
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素により血管収縮が起き、髪の成長に関わる毛母細胞に酸素や栄養素が届きにくくなることで、髪の成長を阻害してしまいます。
アルコールの飲みすぎは体内でアセトアルデヒドを多量に発生させ、薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」を増やす可能性があると言われています。
過度な喫煙やアルコールの摂取は、将来禿げになるリスクを高める可能性があるため、摂取の頻度や量を見直すことが必要です。


④運動不足と慢性的なストレスは血行不良を招く

将来禿げになる原因には、運動不足や慢性的なストレスも関係しています。
運動不足は血行不良や新陳代謝を低下させてしまい、毛髪に必要な栄養素が不十分になります。
また、運動不足はストレスを溜め込みやすい状態になっている可能性があります。ストレスが慢性的になると自律神経の乱れを招き、毛細を血管を縮小させてしまうことで抜け毛を引き起こす原因となります。
運動不足や慢性的なストレスは、結果的に血行不良を招き栄養が届きにくい頭皮環境にしてしまうので、運動不足やストレスの解消が大切です。

外的刺激による禿げやすい原因
①パーマ・カラーのやりすぎで頭皮環境を悪化させてしまう

パーマやカラーを頻繁に繰り返していると髪の毛が傷むように、頭皮にも負担をかけてしまいます。
頭皮や毛髪は弱酸性が理想とされていますが、パーマ液やカラー剤の性質によってアルカリ性や酸性に傾くことで、頭皮がダメージを受けて炎症や乾燥などを招きます
パーマやカラーは、頭皮環境の悪化に繋がり抜け毛や薄毛を引き起こす原因となるため、パーマ・カラーによる刺激をなるべく減らすことが必要です。


②髪の毛のしばりすぎ・同じ分け目を続けると頭皮に負担をかける

髪をよくしばる習慣があったり、同じ分け目を続けていると、物理的な刺激が加わることで頭皮や髪の毛に負担をかけてしまいます

縛りすぎ、同じ分け目は注意

同じ場所に髪の毛が引っ張られる状態が続くことで、抜け毛が起こりやすくなり将来的に部分的な禿げになる可能性があるため、意識的に改善する必要があります。
髪の毛のしばりすぎによる薄毛・抜け毛の場合には、「牽引性脱毛症」とも呼ばれています。


③紫外線によって頭皮や髪にダメージを与えている

紫外線には真皮に到達しシミやたるみの原因となる「UV-A」と、表皮に炎症を起こす「UV-B」の2種類があり、顔と同じくらい頭皮や髪にも影響を与えています。
UV-Aは毛髪の成長に関わる毛母細胞まで達し髪の毛の正常な成長を妨げる原因となり、UV-Bは髪のパサつきや変色から枝毛や切れ毛の原因となります。
紫外線は、顔のみならず頭皮や髪にもダメージを与えてしまうため、紫外線から頭皮や髪を守ることは重要です。

禿げる原因は病的な要因の可能性もあり

前述した禿げになる原因のほかに、病的要因によって薄毛になってしまう場合もあります。
疾患による薄毛の原因には、男女共通で起こるものと、男性・女性特有で起こるものがあるため、以下を確認してみてください。

男女共通で起こる薄毛
びまん性脱毛症 髪全体のボリュームが減る薄毛の一種で、ホルモンバランスの乱れや生活習慣の乱れ、ストレスなどによって起こります。
主に女性に起こりやすいと言われていますが、男性でも起こります。
円形脱毛症 円形や楕円形に髪が抜ける症状で、複数個所が脱毛したり場合によっては頭髪全体が脱毛してしまいます。
主な原因は明らかにされていませんが、アトピー性疾患やストレス、遺伝自己免疫疾患が原因と言われています。
脂漏性脱毛症 脂漏性皮膚炎から起こる脱毛症のひとつです。
皮脂の過剰分泌から頭皮のべたつき、炎症、湿疹など頭皮環境の悪化が原因とされています。
抜毛症(トリコチロマニア) 無意識または意識的に髪の毛を自分で抜いてしまう脱毛症です。
ストレスや心理的な精神疾患が原因とされています。

男女共通で禿げになる原因は上記のような種類があり、それぞれで症状が異なります。
また、薄毛になる原因には、感染症や病気の治療による脱毛症などもあるため、これらに当てはまる項目がある方は専門のクリニックを受診し適切な治療を受けることが望ましいです。

男性特有の薄毛
AGA
(男性型脱毛症)
額の生え際や頭頂部から薄毛になる進行性の脱毛症です。
男性ホルモンの「テストステロン」と身体に分布している還元酵素の「5αリダクターゼ」と結びつくことで「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換され、「ジヒドロテストステロン」と毛包のホルモン受容体の「アンドロゲンレセプター」が結合することが原因で抜け毛・薄毛を引き起こします。

AGA(男性型脱毛症)は日本皮膚科学会でも記述されており、日本人男性の約30%が発症すると言われています。

AGAの発症率は、20代で約10%、30代で20%、40代で30%、50代以降では40%の男性が発症しており、年齢で差があるものの、10代や20代の若者でもAGAを発症する可能性があります。

AGAは進行性の脱毛症という点からも放置しておくと薄毛がどんどん進んでしまうため、将来禿げることに不安がある人は気づいた時点でAGA治療を検討するといいでしょう。

AGA(男性型脱毛症)を発症するきっかけや詳しい原因が知りたい方はこちらの記事もチェック

女性特有の薄毛
産後脱毛症
(分娩後脱毛症)
出産後に起こる脱毛症です。
産後のホルモンバランスの変化がヘアサイクルに影響を与えることが原因で、妊娠中に抜けなかった髪の毛が産後一気に抜け落ちる現象です。
FAGA
(女性男性型脱毛症)
女性ホルモン分泌量が低下し男性ホルモンが優位になることで薄毛になる脱毛症です。
加齢や自律神経の乱れなどによってホルモンバランスが崩れることが原因と言われています。

女性特有の薄毛には上記のような種類があり「産後脱毛症(分娩後脱毛症)」は一時的な脱毛症のため自然に軽快していくことがほとんどですが、「FAGA(女性型脱毛症)」は放置することで症状が進んでしまう恐れがあるため治療が必要になる場合があります。

しかし、これらの脱毛症は「びまん性脱毛症」のひとつとも言われており、女性が禿げる原因は様々で、特定が難しいという特徴があります。
自分の薄毛の原因や症状が分からない場合には、専門のクリニックや薄毛治療に対応している皮膚科などを受診し、相談してみるといいでしょう。

男性の「AGA(男性型脱毛症)」と女性の「FAGA(女性男性型脱毛症)」は遺伝の可能性もあり!

禿げになる原因は前述している通り様々ありますが、男性のAGA(男性型脱毛症)と女性のFAGA(女性男性型脱毛症)が原因の薄毛は遺伝も関係しています。

特に男性の「AGA(男性型脱毛症)」は男性ホルモンのみならず、遺伝による影響が大きいと言われており、母方の家系に薄毛の人(母親の父や祖父にあたる人)がAGAの場合には、高い確率で隔世遺伝することがわかっています。

遺伝するのは、「アンドロゲン受容体の感受性の強さ」と「5αリダクターゼの活性度」とされており、女性がもつ「X染色体」に引き継がれるため、母方の祖父、曾祖父が薄毛の場合はAGAを発症しやすくなります。

AGA遺伝は母方祖父が薄毛だと隔世遺伝しやすい

一方で女性の薄毛の場合は様々な原因があり複雑であるため、遺伝の影響は薄いとされています。ただし、多くの要因を除いた後に、加齢による女性ホルモンの減少で男性ホルモンが優位になることで発症する薄毛「FAGA(女性男性型脱毛症)」の場合は遺伝が影響している場合もあると考えられるようです。

母親の家系に薄毛の親族がいるからといって、必ずしも禿げになるということはありませんが、母親の家系に薄毛の人がいない人に比べると、将来禿げる可能性が高くなるので、現在では早期治療を受けることで禿げる速度を遅延することができるため、心当たりがある方は専門のクリニックなどで相談してみてください。

禿げやすい人はチェック!禿げやすい場所と髪が禿げる前兆

ハゲやすい場所とハゲる前兆

前述では禿げる原因をいくつか説明しましたが、禿げやすいか不安な人は、薄毛になる前兆と禿げやすい場所も確認してみましょう。

特に、男性の「AGA(男性型脱毛症)」や女性の「FAGA(女性男性型脱毛症)」は放っておくと抜け毛・薄毛が進行してしまう恐れがあるので、チェックしておきましょう。

禿げる前兆
  • 髪の毛が細くなった
  • 髪の毛にハリやコシがなくなってきた
  • ボリュームが減ってきた
  • ヘアセットがしづらくなった
  • 頭皮が硬くなった
  • 抜け毛が増えた

これらの自覚症状がある方は、将来禿げる可能性があります。
以前よりも髪の毛が細くなった、髪のハリやコシがない、ボリュームの減少などでヘアセットのしづらさを感じるようになるでしょう。

頭皮が硬くなってくると血行不良を招き毛髪の成長に必要な栄養が運搬されず、丈夫な髪の毛が育ちにくくなることで、髪質にも変化が現れます。

また、抜け毛が増えるのも禿げる前兆です。1日に髪の毛が抜ける本数は平均して100本ほどと言われていますが、シャンプーやドライヤー、スタイリング後、枕につく髪の毛の本数が急激に増えた場合には、禿げる前兆と捉えてもいいでしょう。

そして、頭部の禿げやすい場所には大きく分けて3パターンあります。


  • 【M型】額の生え際の左右に剃り込みを入れたように後退する
  • 【O型】頭頂部やつむじ周辺から円状に薄毛が広がる
  • 【U型】M型とO型が同時に進行する薄毛
3つの禿げやすい場所の図解

禿げの初期段階には、「M型」と「O型」部分に禿げる前兆が現れてくる傾向があります。
進行が進めば進むほど「U型」のように改善が困難になるため、禿げる前兆と禿げやすい場所を把握し、普段から鏡などで頭皮や毛髪の様子をチェックして状態を確認しておくといいでしょう。

禿げない人の共通点!男女におすすめの禿げないための対策

はげないための対策

禿げやすい人の特徴や原因、禿げる前兆などを前述しましたが、年齢を重ねても禿げない人もいます。
禿げない人・禿げにくい人にはどのような特徴があるのか共通点を見てみましょう。

禿げない人の共通点

①ポジティブな考え方をしている
②栄養面に気を付けて食事をしている
③過度な飲酒や喫煙をしない
④適度な運動を取り入れている
⑤自分なりのストレス発散方法がある
⑥頭皮環境が整っている
⑦親族(母方)に薄毛の人がいない

禿げない人の共通点には、プラス思考だったり生活習慣に気を配っている、頭皮環境が良いという傾向があるようです。
遺伝的な要素では、母方の親族に薄毛の人がいないことも共通点に挙げられるようです。

では、具体的にどのようなことを行えば禿げにくくなるのか、男女共通ですぐできる対策方法を詳しく説明していきます。

髪の成長に必要な栄養や睡眠時間の確保

禿げになる原因でも述べているように、栄養や睡眠は髪の毛の成長にとってとても大切と言えます。

髪の毛に必要な栄養素

栄養はバランスよく摂取することが大切ですが、髪にとって主に必要になる栄養素は以下が挙げられます。

栄養素 主な食材 男性の摂取量(1日) 女性の摂取量(1日)
タンパク質 鶏ささみ、鶏むね肉、豚もも肉、牛もも肉、牛ヒレ肉、木綿豆腐、納豆 など 体重1kgあたり0.8g
例:体重60kg⇒48g
亜鉛 鶏レバー、豚ロース、牛レバー、牡蠣、卵、納豆、プロセスチーズ など 11mg 8mg
鉄分 豚レバー、鶏レバー、牛レバー、あさり、カツオ、マイワシ、牡蠣、卵 など 7.5mg 6.5mg
ビタミンC ブロッコリー、菜の花、赤ピーマン、アセロラ、ゆず、いちご、キウイ など 100mg 100mg
ビタミンB2 アーモンド、ごま、ブロッコリー、きな粉、納豆、乾燥わかめ、焼きのり、ナチュラルチーズ など 1.6mg 1.2mg
ビタミンB6 鶏ささみ、豚ヒレ、鮭、かつお、まぐろ赤身、さつまいも、バナナ、玄米 など 1.4mg 1.1mg
ビタミンE アボカド、かぼちゃ、ほうれん草、ブロッコリー、うなぎ、卵、大豆、アーモンド、オリーブオイル など 6.0mg 5.0mg
※1日の摂取量は成人男性・成人女性の目安です。

これらの栄養素が足りていないと感じている場合は、1日の摂取量を目安に摂取してみてください。同じ食品ばかりを食べていると栄養が偏る可能性があるため、バランスも意識して取り入れることが大切です。

1日の摂取量を満たすのが難しいという場合には、補助としてサプリメントを用いるのもおすすめです。

髪の成長に必要な睡眠時間

睡眠時間も髪の成長に関係しています。
髪の毛の成長に関係している成長ホルモンは、入眠してから深い眠り(ノンレム睡眠)についたときに多く分泌され、特に入眠後から3時間の間に多く分泌されます。

睡眠中はノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)を一晩に3~5回繰り返しており、このサイクルを繰り返すことで心身の回復と成長を促すと言われているため、髪にとっても睡眠はとても大切です。

ただし、睡眠時間は多ければいいというわけではなく、成人で6時間30分~7時間程度が目安となり、なるべく毎日同じ時間に起床・就寝するよう生活リズムを整えるとよいでしょう。

栄養の摂取や睡眠をしっかりとることは、髪の成長に大きく関わるため、禿げにならない対策として取り入れるようにしてみてください。

正しいヘアケア方法と外的刺激から頭皮を保護

禿げになる原因には外的要因も関係しているため、正しいヘアケアや外的な刺激から頭皮を保護することも必要です。

正しいヘアケア方法

まずは、簡単にできるヘアケアの方法は、シャンプーのやり方を見直すことです。

正しいシャンプーの方法

①乾いた状態でクシやブラシで髪を梳かす
②ぬるま湯で予洗いを2~3分程度行う
③髪の毛に空気を含ませるようにシャンプーを泡立てる
④頭皮を指の腹を使ってもみ込むように洗う
⑤シャンプーにかけた倍の時間をかけて泡を流す

正しいシャンプーの手順の図説

以上の行程でシャンプーを行ってみてください。

シャンプー前のブラッシングは髪や頭皮についた汚れを浮かし、予洗いをしっかり行うことで7割~8割の汚れを落とすことができます。また、シャンプー前の予洗いは、髪や頭皮がしっかり濡れるためシャンプーの泡立ちを良くします。シャンプー後は泡が残らないようにしっかり流すことも忘れないようにしましょう。
コンディショナーやトリートメントを使う場合には、頭皮につかないように傷みが気になる毛先のみに使用するようにして下さい。

外的刺激から頭皮を保護

禿げにならないための対策として、外的からの刺激をなるべく減らすことも必要です。

特に、紫外線は頭皮や髪にダメージを与える可能性が高く、頭皮環境を悪化させる要因にもなるため、UV対策は必須と言えます。
特に紫外線の強い春~夏はUV対策を行い、日傘や帽子を使うことで手軽に紫外線から頭皮や髪を守ることができます。

また、パーマやカラーリングも頭皮にダメージを与える恐れがあるため、刺激の少ない薬剤を選んだり頻度を減らすことも考えてみてください。

頭皮環境が悪化すると抜け毛が増え、将来的に禿げてしまう可能性があるため、正しい方法でヘアケアを行い、外的な刺激をなるべく減らすなど、頭皮環境を整えるようにしましょう。

適度な運動とストレスの発散

運動不足の解消

禿げになる原因には、運動不足やストレスも関係しています。
運動は筋肉を収縮させ、心臓から血液を全身に巡らせる役割があるので、髪の毛の成長に必要な栄養の運搬も行われるようになります。

また、運動は交感神経を優位にし、セロトニンやエンドルフィンといった心を安定させるホルモンが分泌されることによって、ストレスの解消にも繋がると言われています。

適度な運動は血行不良の改善やストレス発散にも繋がるため、禿げないための対策のひとつとして定期的に取り入れてみるといいでしょう。

タバコやアルコールの摂取を控える

喫煙・飲酒を控える

禿げになる原因には、過剰な喫煙やアルコールの摂取も関係しています。
タバコやアルコールは禿げる要素が多く含まれているため、禁酒・禁煙は禿げないための対策として必要事項と考えられています。

タバコやアルコールを断つことにより、髪の毛の成長に必要な栄養や酸素が運搬されやすくなり、さらにAGAの原因物質となっている「ジヒドロテストステロン(DHT)」の増加を低下させることができます。

完全に断つことにストレスを感じてしまう人は、頻度や摂取量を控えるなど、禿げる要因を減らすことから始めてみるといいでしょう。

禿げやすい人は早期治療も検討!

禿げやすい人は早期治療も

禿げる原因は多くありますが、進行性の脱毛症である男性の「AGA(男性型脱毛症)」と女性の「FAGA(女性男性型脱毛症)」の場合には、放置してしまうと薄毛がどんどん進行してしまう恐れがあります。

この進行性の脱毛症の場合は、生活習慣の乱れや外的刺激などによる薄毛と見分けがつきにくく、初期段階で判断することが難しいのが現状です。
しかし、普段から生活習慣やヘアケアには気を付けている、原因が思い当たらないという方は進行性の脱毛症の可能性も考えられるので、薄毛治療を行うクリニックや皮膚科で相談してみるといいでしょう。

「AGA(男性型脱毛症)」や「FAGA(女性男性型脱毛症)」は、初期段階に治療を始めることで薄毛の進行を遅延できる可能性があります。

男性の「AGA(男性型脱毛症)」と女性の「FAGA(女性男性型脱毛症)」の早期治療法には、抜け毛・薄毛の予防として男女共に主に内服薬が用いられることが多いです。

治療薬にはどのような効果が期待できるのか、簡単に以下で説明しているのでチェックしてみましょう。

男性「AGA(男性型脱毛症)に効果的な治療薬

男性「AGA(男性型脱毛症)」の早期治療に用いられる治療薬
有効成分【フィナステリド】の効果と作用機序
前頭部と頭頂部を中心に分布している還元酵素の「5αリダクターゼⅡ型」の働きを抑制し、「ジヒドロテストステロン(DHT)」への変換を阻害し、抜け毛の予防・薄毛の改善に効果が期待できる
血中の半減期は約6時間~8時間である。

治療薬・・・プロペシア(先発薬)、フィナステリド(後発薬)
【副作用】かゆみ、蕁麻疹、発疹、むくみ、性機能不全(勃起不全、リビドー減退、射精障害、精液料減少)、睾丸痛、AST上昇、ALT上昇、y-GTP上昇、乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまい、肝機能障害 など
有効成分【デュタステリド】の効果と作用機序
全身の皮脂腺や毛乳頭細胞に分布し頭部では主に側頭部や後頭部に存在する「5αリダクターゼⅠ型」と「5αリダクターゼⅡ型」の働きを抑制し、「ジヒドロテストステロン(DHT)」への変換を阻害することで、抜け毛の予防・薄毛の改善に効果が期待できる
血中の半減期は約3週間~5週間である。

治療薬・・・ザガーロ(先発薬)、デュタステリド(後発薬)
【副作用】性機能不全(勃起不全、リビドー減退、射精障害)、発疹、蕁麻疹、アレルギー反応、かゆみ、むくみ、頭痛、抑うつ気分、味覚異常、乳房障害、精巣痛、精巣腫脹、脱毛症、腹痛、下痢、腹部不快感、倦怠感、血中CK増加、肝機能障害、黄疸 など

男性の抜け毛予防として、主にフィナステリド配合薬とデュタステリド配合薬が用いられ、AGAの初期症状に処方される場合が多いです。
フィナステリドとデュタステリドでは、デュタステリドの方が作用する範囲が広く血中半減期が長いという特徴があります。
そのため、フィナステリドを使用しても効果が実感できない場合にはデュタステリドに切り替えて治療を行うケースもあります。

抜け毛が増えた、少し薄くなった気がするなど、なんらかの禿げる前兆を感じている男性は、抜け毛や薄毛の予防としてこれらの治療薬を検討してみてください。

前兆を感じている人は予防として治療薬の服用を検討

尚、これら治療薬には服用することで副作用が起こる可能性があります。
副作用の出現率は高いもので5%未満と割合は低いですが、副作用と思われる症状を感じた場合には、速やかに医師に相談するようにしてください。
また、他の疾患で薬を服用していたり、既往歴がある場合には、治療を行えないケースもあるので、医師と相談のうえで使用するようにしましょう。

フィナステリド・デュタステリド配合薬はオンライン診療で購入することも可能です。内服薬による早期治療を検討するならこちらの記事もチェックしてみましょう。

女性「FAGA(女性男性型脱毛症)に効果が期待できる治療法

女性「FAGA(女性男性型脱毛症)」の早期治療に用いられる治療薬
パントガールの効果と作用機序
主にパントテン酸カルシウム、L-シスチン、ケラチン、ビタミン、酵母など髪の成長に必要な栄養素が含まれており、髪の成長を助けハリやコシの改善に効果が期待できる
【副作用】腹痛、下痢、頭痛、動悸、胸やけ、めまい など
スピロノラクトンの効果と作用機序
抜け毛の原因となっている「アンドロゲン受容体」の活性を阻害し、男性ホルモンの「ジヒドロテストステロン(DHT)」との結合を抑えることで、抜け毛による薄毛に効果が期待できる
【副作用】発疹、蕁麻疹、食欲不振、嘔吐、下痢、便秘、うつ状態、精神錯乱、ふらつき、めまい、生理不順、乳房痛、喉の乾き、頻尿、高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシス、急性腎不全、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、不整脈、全身倦怠感、脱力 など

女性の抜け毛予防には、主にこれらの治療薬が処方されることが多いです。
パントガールは、ドイツで開発され世界で初めて女性の薄毛の治療薬として認められた治療薬で、様々な要因で起こる「びまん性脱毛症」や産後に起こる「産後脱毛症」などの薄毛に処方されます。
FAGA(女性男性型脱毛症)は「びまん性脱毛症」のひとつとも言われているため、FAGAの治療薬としてパントガールが処方されることもあるようです。
パントガールはサプリメントに近い成分内容でできており、重篤な副作用の報告もないことから、取り組みやすい治療薬として知られています。

スピロノラクトンに関しては、本来、高血圧症の治療に用いられる薬ですが、アンドロゲン受容体を阻害し男性ホルモンとの結合を抑える作用があることから、男性ホルモンの影響によって起こる「FAGA(女性男性型脱毛症)」の治療薬として用いられています。

パントガール・スピロノラクトンが効く症状

抜け毛が増えた、年齢を重ねて薄毛が気になってきたなど、禿げる前兆がある女性はこれらの治療薬を検討してみるといいでしょう。

尚、薄毛治療薬には上記のように副作用が起こる可能性があります。
スピロノラクトンに関しては、副作用の発現頻度などの調査が行われていないことからも、体に異常を感じた場合にはすぐに医師に相談することが大切です。
また、他の疾患がある方や薬を服用している場合には、薄毛治療薬が処方できないケースもあるため、服用が可能か医師に必ず相談するようにしましょう。

パントガールやスピロノラクトンによる薄毛治療を検討するなら、こちらの記事もチェック!

禿げやすいか心配な人が抱えるよくある疑問

禿げやすい人のよくある質問

最後に、「禿げてる人は男性ホルモンが多いのか」「血液型や性格」「髪型や髪質などが禿げやすさに関係しているか」、禿げやすいか心配な人がよく疑問に思う点について解説しているので、気になる方はチェックしてみましょう。

禿げてる人は男性ホルモンが多いって本当?

禿げやすい原因でも挙げているように、男性の「AGA(男性型脱毛症)」や女性の「FAGA(女性男性型脱毛症)」は男性ホルモンの影響が大きく関係していることが分かります。
それにより、「禿げてる人は男性ホルモンが多いせい?」と考えがちですが、男性ホルモンが多いから禿げるというわけではありません。
男性ホルモンとはつまり「テストステロン」を指しますが、このホルモンが直接的に禿げる原因になるという研究データはないようです。


「AGA(男性型脱毛症)」「FAGA(女性男性型脱毛症)」が起きる仕組み
  • ①テストステロン+5αリダクターゼ=ジヒドロテストステロン(DHT)
  • ②ジヒドロテストステロン(DHT)+アンドロゲン受容体=TGF-β(脱毛因子)
  • ③TGF-β(脱毛因子)が毛乳頭細胞を刺激し成長期から退行期へ以降させる
AGA・FAGAが起こる仕組みの図説

こういった一連の動きからヘアサイクルが乱れ、抜け毛が起きることで薄毛に進行していきます。

一見、テストステロンの量も関係していると受け取れますが、AGA・FAGAの発症リスクは、5αリダクターゼの活性化やアンドロゲン受容体の感受性が大きく影響していると言われています。
そのため、5αリダクターゼが活発に働いていたり、ジヒドロテストステロン(DHT)を受け取るアンドロゲン受容体の感受性が高い場合には、テストステロンの量が少なくても禿げる可能性があるということを覚えておきましょう。

5αリダクターゼが活性しているとジヒドロテストステロン(DHT)が多く産生されるため、「毛髪ホルモン量測定キット」などでジヒドロテストステロン(DHT)の量を測定したり、 アンドロゲン受容体の感受性は遺伝によって決まることが多いため、「AGA遺伝子検査」で調べることが可能です。

ちなみに、AGA遺伝子検査よりも毛髪ホルモン量測定キットの方が比較的安価に検査できる傾向があるため、禿げやすいか心配な人は一度検査を受けてみるのもいいでしょう。

禿げやすい人は血液型や性格が関係してる?

禿げやすい人には血液型や性格も関係しているという俗説があるようです。
特に、神経質になりやすいA型が禿げやすいという噂もありますが、実際には禿げやすさと血液型が関係しているという科学的根拠はありません。

ただし、血液型に関わらず、心配性だったり神経質、完璧主義などのストレスを溜め込みやすい性格の方は禿げやすい可能性があります。
禿げやすい原因の中でも説明したように、ストレスは自律神経の乱れから血行不良を招き、栄養が届きにくい頭皮環境になってしまうことで薄毛を引き起こしてしまいます。

禿げやすい人の血液型・性格まとめ

性格的にストレスを抱え込みやすい人は禿げやすい傾向にあるので、定期的にストレスを発散できるようにしましょう。

髪型や髪質でも禿げやすくなる?

髪型や髪質でも禿げやすいのかと疑問をもつ人も少なくありません。

髪質には人それぞれありますが、硬い毛や柔らかい毛、その中間の髪質などがありますが、実際には髪質自体が禿げやすさに影響しないと考えられています。
硬い毛の人は禿げやすい、柔らかい毛の人は禿げやすいなどと一説で言われているようですが、これらには科学的根拠はありません。

ただし、髪質が以前よりも柔らかくなった、ハリやコシがなくなったなどの変化が見られた場合には禿げる可能性があります。
どんな髪質の人でもこのような髪質の変化は禿げる前兆とも言えるので、禿げやすいか心配な方は普段から髪質のチェックを行うとよいでしょう。

禿げやすい人の髪質・髪型まとめ

また、髪型のなかでも禿げやすい髪型には「長い髪型」があります。
長い髪はその重さによって毛根に負担がかかる点や、頭皮をしっかり洗えていないことによる頭皮環境の悪化などから、抜け毛を引き起こす可能性があります。
そのため、普段から分け目を変えたり思い切って少し短くするなど、頭皮に負担のかからない髪型にするといいでしょう。

【まとめ】禿げやすい人の特徴

禿げやすい人の特徴には、栄養バランスが偏っていたり、運動不足、ストレスが溜まっている、頭皮の乾燥やべたつきなどがあり、これらが習慣化していると将来的に禿げる可能性があります。
しかし、禿げる原因には生活習慣の乱れや外的刺激の他にも、遺伝性や病的な要因もあります。

生活習慣の乱れや外的刺激による薄毛であれば、それらを改善することで禿げにくくなりますが、遺伝性や病気による脱毛症は症状に合わせて適切な治療が必要になります。
特に遺伝性がある薄毛(AGA・FAGA)は、進行性の脱毛症のため放置しておくと将来的に禿げる可能性があります。

男性の「AGA(男性型脱毛症)」、女性の「FAGA(女性男性型脱毛症」に関しては、早期治療を受けることで禿げる速度を遅延することができるので、心当たりのある方は専門のクリニックや病院で相談してみるといいでしょう。

 
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