フィナステリドとは
フィナステリドとは、AGA(薄毛)の治療薬プロペシアなどの主成分です。また、メソセラピーの成分としても利用されています。脱毛を抑制するはたらきがあり、AGA(薄毛)の治療に効果を発揮します。
日本でも2005年10月に厚生労働省の認可され、現在、世界60ヶ国以上の国で承認されている成分です。AGA治療におけるスタンダードな治療方法といえる治療薬のひとつとして、世界中で多くの方に利用されています。
フィナステリドの効果
AGAの原因にはさまざまなものがありますが、代表的なものに、男性ホルモンの一種である「テストステロン」があります。
前頭部から頭頂部には、体内の還元酵素「Ⅱ型5α還元酵素」が存在します。テストステロンは、Ⅱ型5α還元酵素に変換され、「DHT(ジヒドロテストステロン)」と呼ばれる、より強力な男性ホルモンに変化します。DHTが増えると、毛母細胞のはたらきを妨げるようになり、髪が成長する前に抜け落ちてしまうのです。
フィナステリドには、5α還元酵素を阻害するはたらきがあります。このはたらきにより、DHTが作られにくくなり、脱毛の抑制します。それにより、AGAの改善につながるのです。
ただし、5α還元酵素にはⅡ型以外にも「Ⅰ型」もあります。フィナステリドが阻害できるのはⅡ型のみですので、Ⅰ型が原因となっている場合、効果が期待できません。その場合、デュタステリドを主成分とする「ザガーロ」への切り替えも検討しましょう。
ミノキシジルとの併用で効果倍増
フィナステリドと並んで利用されるAGA治療薬の成分に、ミノキシジルがあります。同じAGA治療薬ですが、このふたつは作用機序が異なります。そのため、併用することで、相乗効果が期待できるのです。
フィナステリドは、脱毛の抑制に特化した成分ですが、ミノキシジルは、発毛・育毛効果もある成分です。このことから「攻めのミノキシジル、守りのプロペシア」ともいわれます。
とくに進行しているAGAの方は、併用することで、早い段階で、なおかつ高い効果を得ることが期待できます。併用をご検討されている方は、医師にご相談ください。
フィナステリドの副作用
フィナステリドは安全性が高いため、重篤な副作用は起こりにくい成分です。しかし、医薬品である以上、すべての方にまったく起こらないわけではありません。フィナステリドの副作用は、次のようなものになります。
- 性欲減退
- 肝機能障害
性欲減退を気にされる方が多いかもしれませんが、副作用としてあらわれる確率は、わずか0.7%です。過度な心配は、心因性のEDを誘発することにもなってしまうため、気にしすぎないようにしましょう。
フィナステリドの飲み方
フィナステリドは、1日1回、水やぬるま湯で服用します。服用するのは、食前でも食後でも問題ありません。
ただし、効果を最大限得るためには、24時間周期で服用するのが推奨されています。できるだけ毎日同じ時間帯に服用するようにしましょう。
フィナステリドを服用できない方
フィナステリドは、次の方は服用できないため、注意しましょう。
- 含有成分にアレルギーをおもちの方
- 未成年者の方
- 女性
- 頭頂部以外の部位も脱毛している方
- 脱毛が急激に起きた方
- 頭皮を強く引っ張ることにより、脱毛が進行している方
- 壮年性の脱毛症以外の脱毛症の方
とくに気を付けなくてはいけないのが、妊娠中、あるいは妊娠している可能性のある女性、また、授乳中の女性です。男子胎児の生殖器官などの発育に影響を及ぼす危険があります。
なお、服用だけでなく、肌に触れてしまうだけで成分を吸収してしまいます。女性がいらっしゃる場合は、割れた錠剤に触れてしまうことがないよう、十分ご注意ください。
FAGA(女性の薄毛)の治療をする場合は、ミノキシジルなどを用いましょう。
フィナステリドのジェネリック
フィナステリドのAGA治療薬として有名なのはプロペシアですが、すでにジェネリック医薬品も販売されています。効果や副作用などはプロペシアと同様ですが、ジェネリック医薬品のため、安く購入できます。
薄毛の治療費用を安く抑えたい方は、ジェネリックを検討してみましょう。
フィナステリドの価格
当院では、プロペシアは初回は4,200円、2回目以降は8,800円でご提供させていただいております。なお、メソセラピーは、16,500~77,000円となっております。
※料金はすべて税抜表記です。
フィナステリドの通販(個人輸入)
フィナステリドを含むプロペシアやプロペシアのジェネリックは、個人輸入代行業者を利用して、通販で購入することも可能です。病院やクリニックに行く必要もなく、値段も安いため、利用する方も少なくありません。
ただし、個人輸入代行業者で取り扱っている医薬品は、約半数が偽物の薬だったという調査結果もあります。また、日本でも健康被害があった事例がありますので、安易な利用はおすすめできません。厚生労働省からも、注意喚起されています。医薬品は、医師の処方のもと、正しく服用するようにしましょう。