ミノキシジルとは

ミノキシジルとは、AGA(男性の薄毛)やFAGA(女性の薄毛)などの脱毛症の治療に利用される薄毛治療薬の成分です。
主に、
- 外用薬(塗り薬)
- 内服薬(飲み薬)
- 注射薬(メソセラピー で頭皮に注入)
また、日本では濃度2%~5%のものが主流ですが、医師の診断があれば、5%を超える濃度のものも利用できます。
世界90か国以上で承認されていて、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」でも、最上級の推奨度Aとして、薄毛の治療にすすめられています。
臨床実験でも、6ヶ月使用した方の9割以上に効果が認められています。男性だけでなく、女性も利用できる点もメリットです。

ミノキシジルの効果
ミノキシジルには、発毛や髪の成長を促進する効果があります。AGAやFAGAの原因はさまざまですが、主なものに、男性ホルモンの影響でヘアサイクルの成長期が短くなり、髪の毛の成長が阻害されてしまうことが挙げられます。ミノキシジルには、
- 毛乳頭を活性化させる増殖因子の産生を高める
- 「毛母細胞」に作用して、ヘアサイクルの成長期の延長
などのはたらきがあるため、ヘアサイクルを正常に戻し、太く長く、健康的な髪の毛の量を増やすことで、AGAを改善します。
プロペシアやザガーロとの併用で効果倍増
ミノキシジルは、それだけでも効果を実感できますが、進行したAGAの場合、プロペシアやザガーロを併用することで、より高い効果が期待できます。
プロペシアやザガーロも、ミノキシジルと並んで有名なAGA治療薬ですが、どちらかというと、脱毛の抑制に効果を発揮します。 一方ミノキシジルは、発毛効果があるため、それぞれ効果が異なるのです。
ミノキシジルで発毛を促進しながら、プロペシアやザガーロで脱毛を抑制することで、どちらかだけを利用するよりも、早い時期に、高い薄毛の治療効果を得られることが期待できます。
ただし、プロペシアやザガーロを利用できるのは男性のみです。女性の薄毛(FAGA)治療には利用できませんので、ご注意ください。
ミノキシジルの種類
ミノキシジルは、主に飲み薬、塗り薬、注射の3種類の形態で利用されます。成分は同じでも、含有量や使用方法などに違いがあるため、医師と相談しながら、ご自分に適したものを選びましょう。
内服薬(飲み薬)
ミノキシジルの内服薬は、1日1回服用するだけですので、手軽に利用できます。さらに体内から作用するため、外用薬よりも効果が高いのがメリットです。含有量は2.5mg、5mg、10mgなどにわかれているため、医師とご相談ください。
注意点としては、外用薬よりも効果が高い分、副作用があらわれやすい点があげられます。副作用は、含有量が多くなるほどでやすくなるため、症状にあったものを選ぶことが大切です。また、全身に作用することから、頭髪以外の体毛も増える可能性があります。
ミノキシジルは、注意すべき点はあるものの、ほかの治療方法と比較しても、もっとも高い発毛効果を誇ります。早く高い発毛効果を得たい方には、ミノキシジルの内服薬がおすすめです。
外用薬(塗り薬)
ミノキシジルの外用薬は、液体状の塗り薬を患部に塗布します。含有量は2%、5%、8%、10%などにわかれています。
基本的には1日2回利用します。内服薬に比べると副作用も少なく、気になる部分にだけ利用できる点がメリットです。
B&Hメディカルクリニックでは、ミノキシジルを含有したオリジナルの内服薬や外用薬を取り扱っています。
注射(メソセラピー)
薄毛に有効な成分を頭に直接注入する「メソセラピー」にも、ミノキシジルが利用されていることがほとんどです。
メソセラピーは、頭皮に直接薬剤を注入するため、毛根にしっかり作用し、毛髪の成長因子のはたらきを強化します。
また、外用薬や内服薬と併用することで、さらに高い効果が期待できます。当院では、患者様一人ひとりにあったオーダーメイドのメソセラピーをご提供しております。
さらに、痛みのないノーニードルメソセラピーもご提供しているため、痛みが気になる方もご安心ください。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルを利用した際に起こるといわれている副作用は、内服薬、外用薬によって違いがあります。一般的には、内服薬のほうが効果が強い分、副作用もでやすいとされています。
ミノキシジルの内服薬の副作用
ミノキシジルの内服薬の副作用は、以下のようなものが挙げられます。
- むくみ
- 頻脈
- 胃腸障害
- 多毛症
- 頭痛
ミノキシジルの外用薬の副作用
ミノキシジルの外用薬の副作用は、以下のようなものが挙げられます。
- 頭皮のかゆみ
- 発疹
- かぶれ
- フケ
ミノキシジルは、医師の指導のもと、正しく服用すれば、重篤な副作用は起こりにくいお薬ですが、異常を感じたら、すぐにご相談ください。
ミノキシジルの初期脱毛
ミノキシジルの副作用のひとつに、「初期脱毛」も挙げられます。これは文字通り、利用してから一時的に起こる脱毛のことで、2週間から8週間ほどで起こるとされています。個人差があるため、3ヶ月程度続くこともあります。
初期脱毛が起こる理由は、ヘアサイクルが関係します。ヘアサイクルには、「成長期」「退行期」「休止期」があり、これを繰り返して成長します。AGAは休止期にとどまっている状態の毛髪が多いため、髪が少なくなってしまうのです。
ミノキシジルには、ヘアサイクルを正常に戻すはたらきがありますが、AGAによってヘアサイクルの休止期に留まっていた毛根にはたらきかけ、古い髪が抜けるようになります。これは、新しい髪が生えてくるための準備期間でもあります。そのため、初期脱毛が起こるのは、お薬がしっかり効いている証でもあるのです。
脱毛が起こると不安になってしまうかもしれませんが、髪が生えてくる合図だともいえるため、お薬の利用を中断しないようにしましょう。心配な場合は、医師にご相談ください。
ミノキシジルの使用方法
ミノキシジルは、内服薬と外用薬で使用方法が異なります。それぞれの使用方法をご紹介します。
内服薬(飲み薬)の飲み方
ミノキシジルの内服薬は、1日1回、水やぬるま湯で服用するだけです。服用するタイミングは食前でも食後でも構いませんが、毎日だいたい同じ時間に服用するのが推奨されています。ご自身が忘れにくいタイミングで、毎日服用するようにしましょう。
外用薬(塗り薬)の塗り方
ミノキシジルの外用薬は、1日2回、患部に塗布します。朝とシャンプーした後に利用することが推奨されています。
頭皮が清潔で、髪が乾いている状態のほうが効果が得られやすいため、一日の終わりの頭皮が汚れているときや、髪が濡れたままの状態で利用することは、できるだけ避けましょう。
ミノキシジルを利用できない方
ミノキシジルは、次の方は利用できないため、注意が必要です。
- 含有成分にアレルギーをおもちの方
- 未成年者の方
- 妊娠・授乳中の方、また、その可能性がある方
- 妊娠・出産が原因で脱毛している方
- 避妊用ピルの使用をやめたことで脱毛した方
- 頭頂部以外の部位も脱毛している方
- 脱毛が急激に起きた方
- 頭皮を強く引っ張ることにより、脱毛が進行している方
- 壮年性の脱毛症以外の脱毛症の方
ミノキシジルは、すべての脱毛症に効果があるわけではありません。ほかの疾患や心身状態の変化によって脱毛が起こることも考えられ、その場合は、効果が得られない可能性もあります。不安な方は、詳しい症状などを医師にご相談ください。